青零(セイレイ)

映像制作・作詞担当のアオねこ(aoneko)と、ボカロP・トラックメーカーのヒズミ零(cutable)の情報をまとめた公式ブログです

【楽曲解説】KICKの大群が舞う(Kitigai BPM Mix)

楽曲情報

Kitigai Records『ReCharge』Track.02

KICKの大群が舞う(Kitigai BPM Mix)

 

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というわけでこんばんは。cutableです。

早速、僕がリリースしてきた曲の解説的な記事を書いていこうと思うのですが…。

 

なんだ、この曲は。

 

と言われかねない曲になっています。

どうしてこんな曲から解説をするのかというと、紛れもなく、この曲が僕の初リリース曲だからなんですね。

何で初リリースでこんな曲出したんだ…という方のために、まずは僕のDTM歴の話からしたいと思います。

 

最初の頃はiPhoneで作曲していた

僕が音楽を始めたのは、知人から「Medly」というAppをお勧めされたことに端を発します。

Medlyというのはスマートフォンで作曲ができるDAWアプリです。

僕はもともと映像を作っている人間だったのですが、このアプリに出会ってから音楽にハマっていくことになりました。

 

ちなみにMedlyというスマートフォンDAWはけっこう凄いです。

無課金でも簡単な音楽なら作れますし、課金すれば色々な音源やサンプル素材を使うことができます。

(もちろん僕はフルで課金しました。相変わらずの浪費癖です)

しかも、後述するGarageBandではできない、ローパス・ハイパスやピッチのオートメーションを細かく書くことができます。

 

それで、Medlyでぼちぼち曲を作っていたんですが、ある日、突然プロジェクトファイルが開けなくなる不具合に遭遇しました。

そのとき作っていた曲がリミックス楽曲だったということもあり、プロジェクトファイルに大量のサンプル素材を読み込んでいました。

多分それがいけなかったんだと思います。プロジェクトを開くとアプリが落ちるようになりました。

 

GarageBandとの遭遇

これでは困るというわけで、急遽DAWを変更したんです。それがGarageBandだったというわけです。

GarageBandはApple社がリリースしている無料のDAWで、iPhoneユーザーなら誰でも使用可能です(Macでも使えます)。

 

GarageBandも知人に教えてもらったDAWで、実はMedlyのプロジェクト開けない事件が起きる前からGarageBandをちょくちょく触っていました。

でも、GarageBandは直感を売りにしているDAWで、打ち込みよりレコーディングが得意です。

そのため、最初の頃はGarageBandがかなり苦手でした。

それでもMedlyが使えなくなってしまった以上、DAWを変えなきゃいけないということで、頑張ってGarageBandを覚えたというわけです。

 

「なんかリリースしてえなぁ~」期の到来

 それからというものの、僕はGarageBandの音源やエフェクトの豊富さに目を奪われ、さらに音楽にハマっていきました。

僕はネタ曲が好きなので、パソコンで色々なネタ音源をダウンロードしてはiPhoneに取り込み、ネタ曲を永遠に作っていました。

ちなみに、どんな感じのネタ曲を作っていたかというと…

  • syamuさんのDubstep
  • 寺田心くんの本ねえじゃんUK Hardcore
  • キティちゃんの出来立てのポップコーンはいかがMainstream Hardcore
  • ケイスケホンダのじゃんけんBassline Hardcore
  • ケイスケホンダのカードバトルSpeedcore
  • からめるさんのデーモンコアくんSpeedcore
  • からめるさんの「正気の沙汰でない」をサンプリングしたJuke(ただしSpeedcoreになる)
  • 高収入求人バニラのPsyTarnce(ただしSpeedcoreになる)
  • 新元号発表会見のDub Techno(ただしSpeedcoreになる)

…と、まあ…酷いもんです。しかもほとんどSpeedcore。

 

でも、クソみたいなネタ曲をたくさん作っているうちに音楽制作に慣れていったという良い面もありました。

それで、その頃から「あ、折角だし、なんか音楽リリースしてみたいな」と思うようになったんですよね。

 ネタ曲を作っても投稿する場所がないから知人にだけ聴かせる、というのがいつものパターンでした。

それはそれで凄く楽しかったんですが、もっと多くの人に聴いてもらえたら最高だなと思うようになったわけです。

 

Kitigai Recordsを知る

そんななか、Kitigai Recordsさんというレーベルを知りました。

Kitigai Recordsさんは、あの伝説のクソ神アニメ「チャージマン研!」の音声をサンプリングした楽曲を専門にリリースしているネットレーベルです。

僕はチャーケニストでもあるので、このレーベルのことを知るのは必然だったのかもしれません。運命です。

 

それで、Kitigai RecordsさんのTwitter(@KitigaiRecords)をフォローしてたんです。

そしたら、ある日「楽曲募集中!」の文字が目に留まりました。

Kitigai Recordsさんはちょくちょく楽曲公募をやっているみたいで、それの告知ツイートがTLに流れて来たんですね。

 

調べてみると、楽曲の収録にあたって選考がないらしい。

その瞬間、「これは出すしかない!」って思いました。

これが、僕の初リリース曲がネタ曲になってしまった経緯です…。

 

元ネタ「蝶の大群が舞う」について

というわけで、前置きが死ぬほど長くなってしまったんですが、ここから楽曲の解説に入って行きます。

まず曲名のタイトル「KICKの大群が舞う」についてですが、これはチャージマン研!第3話「蝶の大群が舞う」をもじったものです。

 

この回のあらすじを簡単に話すと…

  • 主人公である泉研の一家がピクニックに出かける
  • 出かけた先で人が蝶の大群に襲われているのを見つける
  • 蝶の正体は、地球侵略を目論むジュラル星人によって品種改良(改悪?)された絶滅危惧種の蝶だった
  • というわけで主人公の泉研が蝶を皆殺しにしてハッピーエンド 

…というようなストーリーになっています。お前たち、よくもこんなキチガイシナリオを!

 

それで、「大量のガバキックに襲われるような曲にしたいなぁ」とか考えていたので、このタイトルになりました。

ちなみに(Kitigai BPM Mix)は、曲の中でBPMが800~1600くらいに変化するというキチガイぶりから名付けています。

 

声ネタについて

曲の中で使っている声ネタはほとんどチャージマン研!第3話からサンプリングしています。

第3話以外のボイスも幾つか使っていますが、基本的に第3話のストーリーの流れが分かるよう、第3話のボイスを中心にサンプリングしています。

あと、明らかに声色も発音も違って浮いている「K i c k」や「B a s s K i c k」は、どこかで拾ったフリーの声ネタを使っています。

 

声ネタはかなり加工していて、元のストーリーと時系列を変えたり、細かく刻んだり、繋ぎ合わせて違う言葉を言わせたりしています。

折角なので、声ネタ部分だけ書き出してみますね。声ネタの出典も書いておきます(特に記載がない部分は第3話からサンプリングしています)。

 

ジュラル「ほう、可愛い奴だ…地球の人間共はお前らのことで大騒ぎしておる。人間共の言うことには、お前らは50年前に絶滅したんだとさ!可愛いお前らよ、その時まで私の力になっておくれ!それもこれも、地球を滅ぼしたいがためだ!私はお前らを50年前に救い出し、人間の細胞を食って増殖するよう、改良したことは誰も知るまい!」

魔王様「さぁ、たっぷりと人間共の細胞を餌にするが良い。戻ってくるときは…」

バリカン「研、こんなにのんびりじゃ夜になっちゃうよ(第20話)」

研「よーしぶっ飛ばすぞ!!!(第20話)」

魔王様「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!(第65話)」

研「よし、バリカン行くぞ!(第64話)」

昆虫学者「こちらの写真を見ていただきたい。これは50年前、絶滅したと言われるペルー産の、サンダナパレスアグリアスというK i c kです。一番の特徴は、K i c kの世界では、一番速く飛ぶことができるということです」

昆虫学者「そこでもう1枚の写真をご覧ください」

昆虫学者「サン☆ダナ☆パレ☆ス!サンダナパレス!アグリアス!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!サンサササンダナサンダナパレス!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!蝶!サンサササンダナサンダナパレス!パレパレアッアッアグリアス…(以降聞き取り不能)」

昆虫学者「これが、問題のK i c kです。随分と似ているでしょう?ところが、このK i c kの口の所を、見てください。人間の細胞を食うというだけあって、この鋭いK i c kは、まるで鷹のようではありませんか!」

記者「泉さん、そのときの様子をもう一度詳しく話していただけませんでしょうか?」 

パパ「今朝、私たち一家は、久しぶりの日曜なので、みんなで こ ん な と こ ろ へピクニックに行くことになりました。そして…(「こんなところ」は第23話から)」

ママ「ひさッサッサッっしぶりに都会を都会をハハハハ離れて郊外へ来るのもひさッサッサッっしぶりに都会を都会を良いもんですわね?」

パパ「ああ」

キャロン「今日はいつもより生き生き見えるわぁ!わぁ!」

パパ「ああ、ああ、こんなt…ああ、そうそそそそうだ、だ」

パパ「いつもは研やキャロンが ス ピ ー ド コ ア ばかりかけるから。少しは反省しなさいっさいっさいっサイサイ(「スピード」は第9話、「コア」は第7話の「怖い顔…」から)」

研「キャロンだろ~!?僕は ス ピ ー ド コ ア はかけないよ~!(第9,7話)」

キャロン「まぁお兄ちゃんったら! 殺 し て や る ~ ! (「殺してやる」は第45話から)」

バリカン「あっ、B a s s K i c kだ、捕まえちゃえ~!」

研「鈍間なバリカンじゃ、捕まえっこないよ~!」

キャロン「よせばいいのにね!ね!ね!」

パパ「…しばらくして、バリカンが戻ってきたのです」

バリカン「ぼぼ僕、人を拾ってきたよ…?」

パパ「ど、どこで拾ってきたんだ、バリカン!?」

バリカン「あっちぃ!キィイィイィ…」

ジュラル「こ れ か ら 毎 日 K i c k を 焼 こ う ぜ ?(第25話)」

研「ア!ア!(すみません、短いセリフなので第何話なのか忘れました)」

パパ「私たちは、あまりの恐怖に立ち竦んでしまい、じっと様子を窺っているだけで、精一杯でした」

記者「なるほど、そのK i c kがあのスライド写真ですね」

記者「先生、そのK i c kは、今も日本のどこかに生息しているんでしょうか?また、今後襲撃してくるんでしょうか?」

昆虫学者「多分どこかにいるでしょう。だがその他一切のことは…」

研「ジュラル星人の仕業に違いない!(第16話)」

研「お前たち、よくもあんな キ チ ガ イ ス ピ ー ド コ ア を!(第16,9,7話)」

研「チャージン、ゴー!(決め台詞なので第何話なのか不明です)」

魔王様「さぁ、チャージマン研を噛み殺すのじゃ!」

研「ジュラル星人、どこからでもかかって来い!」

研「ジュラル星人、今度という今度は許さないぞ!(第16話)」

研「サンダナパレス、お許しください!(「お許しください」は第35話から)」

魔王様「チャージマン研!覚えておけ、この仕返しは必ずする!」

研「いつでも来い。お前たちには負けないぞ」

キャロン「可哀想な蝶さんね…」

 

書き起こし、めっちゃ大変だった…。第何話の台詞か忘れてしまっていた部分は頑張って探しました…(それでも結局分からなかった部分が少し)。

 

特筆すべきは、前半の昆虫学者ソロですね。書き起こしできないくらいに台詞を刻んで並べてます。

やはりこのパートはインパクトがあるのか、このアルバムのクロスフェード動画でもこのパートが採用されていました。

後半でも、泉一家がピクニックに行くシーンの音声を刻んでいます。みんな異常な発言をしています。流石キチガイアニメです。

 

それと、研の「ジュラル星人、どこからでもかかって来い!」の後のパートでは、研が使用している武器の効果音を切り貼りしてリズムを奏でています。

初期のチャージマン研!は手抜きのあまり効果音が鳴らないことで有名ですが、第3話ではそこそこ効果音が鳴っていました。

色んな種類の効果音があったので、切って貼って混ぜてます。切り貼りのやり方は純粋にセンスですね。

 

あと、パパの「研やキャロンが世話ばかりかけるから」という台詞を「スピードコアばかりかけるから」に改編しています。

クラブでスピードコアばっかり流してママを疲弊させる研をイメージしました。

余談ですが、チャージマン研!の台詞だけで「スピードコア」と言わせるのはなかなか骨が折れました。

僕はアニメ全話を片っ端から観たので「スピード」はすぐに見つかったのですが、「コア」がまったく見つからない。

結局、似た言葉を探して当てはめることになりました。でも案外良い感じに聞こえると思います。

 

ジャンルについて

この曲は主に3つのジャンルで構成されています。Hip Hop、Frenchcore、Speedcoreの3つです。

 

まずHip Hopについてですが、曲の始めや終わり、ブレイクなどの落ち着いたパートでこのジャンルに変化します。

Hip Hopというよりかは、Chill Hopに近いかもしれません。

いや、正確にはビートの感じがHip Hopに似ているというだけかもしれないです。

こういうビートってなんて言うんですかね?ブーンバップという単語は聞いたことあるんですが…。

ちなみにBPMは100です。

 

イントロが終わると魔王様が爆死し、BPMが倍の200になります。BPM倍取りはcutable名物です。

200BPMと言えばそうです、Frenchcoreです。Hip Hopが倍速になってFrenchcoreになります。謎の組み合わせです。

ただ、Frenchcoreは独特なガバキックを使用するジャンルなので、GarageBandでそれっぽい音を作るのは至難の業です。

よって、ガバキックはそこらへんに落ちてたフリーのサンプルを使いました(ちなみにMainstream HardcoreのガバキックくらいならGarageBandでも普通に作れます)。

 

バリカンがB a s s K i c kを見つけたあたりからBPMがまた100に戻りますが、すぐに200に戻り、

これから毎日K i c kを焼こうぜ?

を皮切りに、突然BPMが800~1600くらいに跳ね上がります。

お待たせしました。Speedcoreです。

厳密にはSplittercore~Extratoneというジャンルなのですが、キックを思うがままに連打してるので、正確に分類することは難しいです。

ちなみにガバキックはFrenchcoreのキックをそのまま使用しています。

アタックが鋭くディケイが短めのキックなので、連打しても一つ一つのキックがハッキリ聞こえます。多分。

 

メロディについて

僕はメロディを考えるのが苦手です。

今は「ネットでコード進行を拾ってきて、そこからメロディを直感で考えていく」というやり方を取っていますが、

当時は完全に思いつきでメロディを考えていました。

 

で、偶然思い付いたのがこのメロディというわけです。無駄にエモーショナルな感じです。

なんでこんなネタ曲に限ってエモーショナルなメロディが浮かぶんでしょうか。

もうちょっと真面目な曲でこのメロディを使いたかったです。本当に。

 

曲の始めや終わり、ブレイクなどではこのメロディをピアノで演奏しています。

アレンジとしてトリルを入れることで、蝶が舞っているような雰囲気になりました。多分。

 

Frenchcoreの部分ではシンセをレイヤーしてこのメロディを鳴らしています。

結構芯があって悪くない感じです。

 

それと、曲の途中でメロディをもう一段階複雑化させています。

こうすることでSpeedcoreに合ったスピード感のあるリードになりました。多分。

ラスサビの800BPM地帯では転調もしています。

 

実はリマスターしました

そんな感じでこの曲を完成させたわけなんですが、この曲を作ったのは作曲を始めて半年経ったくらいのときです。

要するに、ミックスやマスタリングがガバガバだったんです。

 

GarageBandにはマスタートラックにEQやコンプレッサーをかける機能がありません。

2Mixに書き出せばできなくもないですが、当時の僕は2Mixなんて知らなかったので、最終調整はほとんどしていません。

ミックスも適当で、EQは適用していたものの調整は適当で、コンプレッサーもほとんど使っていませんでした。

 

マスタリングはオンラインの「音圧爆上げくん」というサービスを使っていました。

ただ、設定の何をどう間違えたのか知りませんが、音圧を上げて海苔波形になっているにもかかわらず、ピークが-3dBという意味不明な状態になっていました。

結局、音を潰して音圧を上げたのに音量が小さいという意味不明なマスタリングになりました。

他の曲にくらべて音量が小さいことに気が付き、そのとき初めて「あっなんかマスタリング失敗してるな」って思いました。手遅れです。

 

そんな酷い音源だったので、今回記事を書くにあたって軽くリマスターしてみました。

10分くらいで適当に処理しただけなので、10年後の僕が聴いたら「なんて雑なリマスターなんだ」と愕然とすると思いますが…。

ちなみに今はFL StudioというDAWを使っています。

そのうえ、Fabfilterの強力なマスタリングプラグインも所持しています。

宝の持ち腐れとはこのことです。

 

まず、ピークが-0.1~-0.3dBになるよう、リミッターをかけました。

Fabfilter「Pro-L」という高品質なリミッターも持ってはいるんですが、マスタリングの最初の段階で音量を調節するのはFL標準搭載のFruity Limmiterで行っています。

特に意味はないです。

 

次に、Fabfilter「Pro-Q」で低音域と高音域をやや持ち上げ、中音域をやや下げて音を少しだけクリアにしました。

正直、あまりに安直で雑なやり方なので、そんなに音は良くなってない気がします。

 

Pro-Qにはスペクトラムアナライザーが搭載されているんですが、それを見てびっくりしたことがあります。

音が全部高音域に偏ってるんです。低音域がスカスカで、高音域がキンキンうるさくひしめき合っていました。

 

当時の僕はAirpodsやEarpods、それから4000円くらいの安いモニターヘッドホンで作曲していました。

とにかく、モニター環境が適当でした。

そのうえ、僕は低音より高音をハッキリさせることが好きなので、こういうヤバイミックスになってしまったんだと思います。

 

いくら高音が好きとはいえ流石に低音がスカスカすぎるので、Fabfilter「Pro-MB」を適用して低音を持ち上げました。

高音は少しだけ抑えました。抑えすぎると好みの音じゃなくなるので、キンキンしなくなる程度まで抑えています。

 

余談なんですが(いや…そもそもすべての話が余談だった)、初心者の頃ってガバキックの低音がスカスカになりがちなんですよね。

ガバキックは高音域の歪みが一番よく耳につくので、低音がスカスカでも気が付きづらいのかもしれません。

そのことに気が付いてからは、低音がちゃんと出ているか、高音がジャリジャリ言ってるだけのキックになっていないか気を付けています。

エンハンサーを使って低音を付加したり、マルチバンドコンプレッサーで低音を持ち上げたりすることが多いです。

 

(追記 久々にこの記事を見返しましたが、やはりこの頃の僕は認識が甘いですね。

キックは歪ませると低音のアタックが鈍るので、低音を持ち上げても高音がジャリジャリ言うことに変わりはありません)

 

それで、最終段階としてPro-Lを適用して音圧上げ…をしようと思ったのですが、ミックスが雑だったということもあり、ピアノ部分が音割れしてしまいました。

仕方なくレベルを下げたんですが、それでもピアノ部分が不自然にうるさくなってしまったため、

結局Pro-Lでマキシマイズするのはやめて、リミッティングだけに留めておきました。

 

…というわけで完成したのがこのクソ雑リマスター版です。

思えば、既にマスタリングされた音源を再マスタリングするというアホなことをしていました。

曲のプロジェクトファイルは残っているので、再書き出ししてマスタリング前の音源を手に入れた方が良かったな…と反省しています。

 

とはいえ、「まぁ聴けなくはないかな」程度の音質にはなったと思います。

改めて書く必要はないかもしれませんが、アルバムに収録されているのはリマスター前、Soundcloudに載せているのがリマスター版です。

なので、アルバムをダウンロードしたら、Soundcloudからダウンロードした音源と差し替えておいてください。

バグのパッチ修正みたいな感覚です。

 

ちなみに、Fabfilter Mastering Bundleというものがあります。 上記3製品に加え、Pro-Cが付属するバンドルです。どれも必須アイテムなので、バンドルでまとめて買うのが吉です。確か日本の代理店だと学生版で買えると思います。ただ、日本の某代理店では価格がかなり高かった気がするので、どちらか安い方で買うと良いと思います。

 

終わりに

はい、というわけでだらだら書いていたら9000字を超えてしまいました。

多分ここまで読んでいる人はいないと思います。いたら感謝状を贈りたいと思います。

正直クソ曲ではあるんですが、自分の中では割と力作だと思っているので、是非聴いてみてください。

 

というわけで、お疲れ様でした。次の楽曲解説でお会いしましょう。じゃあね~。