【楽曲解説】Diamond Dust
楽曲情報
cutable『Dream Diary Page.01』Track.03
Diamond Dust
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Diamond Dustについて
ついに冒頭の挨拶をもサボりだした。どうもこんばんは、cutableです。
Fall Asleepは寝る前、The Beginning of Dreamは夢の始まり…。
というわけで、今回から、いよいよ夢そのものをテーマにした曲の解説に入っていきます。
Diamond Dustは特に物語があるわけではなく、あくまで夢の世界(ゆめにっき派生的な世界観)をイメージして制作したものです。
前回は闇だったので、今回は光をテーマにした曲です。
曲名の通り、きらきらしたダイヤモンドダストをイメージした曲になっています。
カリンバの音がダイヤモンドダストっぽかったので、適当に曲名を付けました。
で、サンプルパックを乱用しまくってるこのアルバムのなかでも、特にこの曲はサンプルパック依存度が高いです。
っていうか、ぶっちゃけサンプルパックだけで曲を作りました。シンセは1つも立ち上げていません。
当初から「サンプルパックをめちゃくちゃ使う曲になるな~」と思っていたので、それならいっそ「サンプルパックだけで曲を作ってみよう」と思い立ったわけです。ある意味、開き直り。
今回はコンストラクションキットというタイプのサンプルパックを使いました。
コンストラクションキットというのは、あらかじめ曲が完成していて、その曲のキック、スネア、ベース、パッド、リードなど…各パートごとに分けられた状態で収録されているというタイプのサンプルパックです。
なので、それらを重ねるだけで短い曲ができてしまうという優れた代物です。もはや反則級の手軽さ。
本来は楽曲の構成を学んだり、練習用として売られていますが、僕は堂々と曲にして売りました(改変していれば売ること自体は問題ありません)。
ただ、コンストラクションキットを使って曲を作るのもなかなか大変で、
- まずDAWに素材をインポートして、リネームして…というのが面倒
- どの素材がどんな音をしているか理解する必要がある
- オリジナルの要素を考える必要がある
- ミックスはまぁまぁされるけど、少しはやらなきゃいけない
などの理由で、手抜きというわけでもないのです。
特に今回は素材のテンポを大きく変更したため、曲の印象が大きく変わってしまい、非常に悩みました。
詳細は後述します。
ちなみにこの曲は140BPMです。
特に意味はありません。Future Garageといったらそれくらいかな、と思ったのでキリの良い数字にしました。
前回よりもBPMの決め方が雑です。
使用したサンプルパック
そう、今回はシンセを1つも立ち上げていないので「使用した音源」がありません。すごいね。
コンストラクションキット
まずはコンストラクションキットの紹介です。
今回はLANIAKEA SOUNDS「Essential Ambient」を使いました。
このサンプルパックはコンストラクションキット5種+おまけコンストラクションキットが複数個入っている、コンストラクション系のサンプルパックです。
このサンプルパックのデモソングの2曲目を聴いてみてください。「まんま」だと思います。そういうことです。
僕はこのサンプルパックのデモを聴いて「2曲目好きだ…」と思ったのでこういう形で曲にした、という感じです。Remixだと思ってください。
今回は、
「LSEA_Memories_Bass_Loop_01_D#_100BPM」
→あぁ~!リースベースの音ォ!
「LSEA_Memories_Melody_Loop_01_D#_100BPM」
→カリンバの音ォ!
「LSEA_Memories_Melody_Loop_02_D#_100BPM」
→アンビエントの音ォ!
「LSEA_Memories_Melody_Loop_03_D#_100BPM」
→ギターっぽいけどギターじゃない謎の音ォ!
「LSEA_Memories_Ambience_Loop_01_D#_100BPM」
→よくわからない音ォ!
「LSEA_Memories_Ambience_Loop_03_D#_100BPM」
→アトモスフィリックなボーカルの音ォ!
を使用しました。
ファイル名を見ていただければ分かりますが、100BPMのサンプルです。
一方でこの曲は140BPMのFuture Garage。
無理にサンプルの長さを変えたので、1つ頭を悩ませることになりました。
今回は100BPMのサンプルを70BPMに落として、体感として140BPMになるよう調整したのですが…。
70BPMに落とすとカリンバの音がゆっくりになって「なんか思ってたのと違う…」となってしまいました。
じゃあ今度は100BPMのサンプルを140BPMにすればいい、と思ったんですが…。
今度は「カリンバの音が速すぎてチルくない」と…。
かなり悩んだのですが「70BPMに落としたカリンバの音」と「140BPMに上げたカリンバの音」を混ぜることでなんとか誤魔化しました。
あと、ディレイとリバーブを深くかけ、音を不明瞭にぼかして誤魔化しています。
ちなみに「LSEA_Memories_Ambience_Loop_02_D#_100BPM」が抜けていますが、こいつは雷雨の音です。
曲の雰囲気に合わないので今回は使用しませんでした。いつか雷の曲を書くときにでも使おうかなと思ってます。
ドラム
このコンストラクションキットだけで曲の大半が完成しました。あとはビートとエフェクトを足すだけです。
今回はジャンルがFuture Garageなので、Future Garageのサンプルパックからビートを引っ張ってきました。
なんですが、Future Garageのサンプルパックって数が少ないんですよね~。
Future Garageっぽいサンプルパックはあるっちゃあるんですが、はっきり「Future Garage」を銘打っているサンプルパックは非常に少数です。
ちなみに「Garage」単体で検索をかけるとUK Garageとか2step Garageばっかり出てきます。
今回はそんななかでも「Future Garage」を謳っている激レアサンプルパックである、ZENHISER「Future Garage」を使用しました。いやー、潔いですね。
激レアサンプルパックなのに、Sonicwireには置いてありません。置いてください。
キックは「020_Kick_-_FUTUREGARAGE_Zenhiser」
スネアは「008_Snare_-_FUTUREGARAGE_Zenhiser」
トップスは「018_C__Drum_Beat_138bpm_-_FUTUREGARAGE_Zenhiser」
を使いました。
それから、隠し味として、スネアの直前に金属的なフォーリーの音を入れています。
最初から入っているわけではなく、だいたい1分前後から入ってくる音です。
今回使ったのは「011_Foley_-_FUTUREGARAGE_Zenhiser」。
これを入れるとなんかFuture Garage感が出ます。なんでかは知らない。
また、曲の後半から、さらに別のフォーリー音を入れています。
これにはGLITCHMACHINES「Metaphor」を使用しました。
このサンプルパックは様々なフォーリー音を大量に収録したサンプルパックですね。
こいつはPlugin Boutiqueで価格ぶっ壊れセールをやってるときに衝動買いしたものですが、ようやく役に立ちました。
今回は「KeysOnWoodTabletop16」を使用しています。
どうやら鍵を木の机の上に置いたときの音みたいですね。
これをスネアの音に重ねたり、逆再生したものを重ねたり…色々遊んでます。
エフェクト
最後に、トランジション系のエフェクト紹介です。
アトモスフィリックなボーカルのトランジションサンプルとして、LANIAKEA SOUNDS「Bliss Atmospheric Vocals」を使用しました。あれ、このレーベルどっかで見たような…。
このサンプルパックは前にも紹介しましたね。2も出てるので是非買ってください。
今回は「LSB_Vocal_Swell_06_F#_100BPM」を使いましたよ。
そして恒例のアレ。SOUNDBOX「Impact, Risers & Drops 7」です。
ただ、今回はインパクトという、これまで使ったことのない音も入れています。
インパクトは、低い音で「ドーン…」と鳴るタイプの音です。
曲のイントロやアウトロ、ブレイクなどで使われることが多いです。
ライザーには「SB_IR&D_7_128_RISER_104」を、インパクトには「SB_IR&D_7_128_IMPACT_003」を使いました。
終わりに
サンプルパックをまとめるだけの記事だから何も結論とかは無いんですが…。
強いて言うなら「コンストラクションキットは勉強になるよ」ということです。
アンビエントって意外と作るのが難しいです。何か物足りない音になったり、空気感?みたいなのが足りなかったり。
そういうのも、コンストラクションキットで音の重ね方を学べば勉強になります。おすすめです。
というわけで、良いコンストラクションキットライフを~さよなら~。